45歳の女性。右側頬粘膜部の痛みを主訴として来院した。2週間前に頬粘膜の異常に気付き、接触痛を自覚するようになったという。両側の頬粘膜部に網状の白色病変を認めた。口腔内写真(別冊午後No.18)を別に示す。考えられるのはどれか。1つ選べ。
1→天疱瘡は皮膚や粘膜の自己免疫性水疱性疾患である。疼痛を伴い、広範囲な病変では食事が摂れなくなる。
2→帯状疱疹は三叉神経支配領域に発症する。ほとんどは片側性である。
3→口腔扁平苔癬は、口腔粘膜、特に頬粘膜に両側性に白いレース状(網状)の病変として見られる。角化異常を伴う慢性炎症性疾患である。 びらんや潰瘍をともなうことがある。
4→ヘルパンギーナは、口腔粘膜の水疱、発熱を特徴とする急性ウイルス性咽頭炎である。