60歳の女性。左側顎下部の違和感を訴えて来院した。食事時に左側顎下部に痛みを自覚するという一診断の結果、外科的処置を行うことになった。初診時のエックス線写真(別冊午前No.10A)と術中の口腔内写真(別冊午前No.10B)を別に示す。摘出しているのはどれか。
1→唾石は唾液腺導管内に生じる。原因として、唾液の停留や異物混入による細菌感染などが考えられる。左側口底部に塊状のエックス線不透過像が認められ、口腔内写真では唾石の摘出中の写真と考えられる。
2→ガマ腫は口底部に暗紫色の類円形の膨隆が認められることが多いが、所見として認められない。
3→迷入歯は軟組織に歯の一部や全部が迷い込む状態を指すが、所見として認められない。
4→下顎隆起は下顎骨舌側部に隆起を多く認めるが、所見として認められない。